近年の広島県公立高校の入試について、教科別に、過去の平均点・傾向と対策・来年度の入試で出題される可能性が高い問題を紹介しています。入試に向けた勉強をはじめる前に、まずはこのページを読んで入試情報を頭に入れておきましょう。
数学
過去の数学の平均点のデータ
傾向と対策
数学は以前は10年間ほど出題傾向や形式は一定で、徐々に易しくなってきていましたが、3年前から出題傾向と形式が変化し、昨年は急激に難易度が上がりました。例えば、大問の数はずっと6問で、問4は確率、問5は関数、問6は図形の証明だったのですが、3年前から大問の数は7問→7問→8問と変化してきています。特に単純な計算問題が以前は8問(全体の得点の32%)だったのが、昨年は4問(全体の得点の16%)にまで減りました。また、読解問題、記述問題、文章中の穴埋め問題などの形式が増えてきています。ただし、全体の小問の合計は21問で変化していません。試験時間の50分間で十分対応できる問題数となっています。ここ数年の傾向として計算問題には、解の公式を使う問題が必ず出題されています。また、関数、文字式による説明、図形の証明が必ず出題されます。他の学年に比べて中学校3年の内容からの出題がやや多くなっています。関数と図形の証明の問題は難易度が高いのですが、他は標準レベルの問題が多いので、中学校3年間の復習をしっかりすることで高い点数を取ることができるでしょう。
来年はここが狙われる
確実に出る問題は、連立方程式の計算、平方根の計算、解の公式を使う2次方程式、サイコロやカードを2回連続して操作するような確率の問題、資料の活用・標本調査の問題、文字式を使った説明の問題です。また出る可能性が高い問題は、1次関数を応用した文章題、放物線(y=ax2)のグラフ、空間図形に関する問題で、図形の証明では円を使わない多角形の問題が出る可能性が高くなっています。
英語
過去の英語の平均点のデータ
傾向と対策
近年の大問数は3~4、小問数は20~23となっています。時間に対しての問題量は少なめでゆとりがあります。リスニング、会話形式の長文、物語形式の長文の3つが中心となって出題されます。選択式と記述式の出題割合はおよそ4:6程度です。中学校1年生から3年生までの内容がまんべんなく出題されます。リスニング(12点程度、全体の得点の24%)は会話のスピードはやや速いのですが、聞き取りさえできれば内容は簡単な問題が多いので、対策をしておけば高得点が狙えます。テレビ、ラジオなどの音声教材で慣れておきましょう。長文問題の割合が非常に高いので、長文の対策を十分にしておく必要があります。長文を読むスピードを身に付けたり、正確な読み取りができるように意識して対策しておきましょう。
来年はここが狙われる
Coming Soon!!
国語
過去の国語の平均点のデータ
傾向と対策
例年、論理的文章、文学的文章、古文が出題されており、来年も同じ形式での出題が予想されます。漢字の読み書きの配点は、昨年までは16%でしたが今年は10%に減少しました。難しい漢字は出題されないので、中学校で習った漢字の復習をしておきましょう。記述式の問題の割合が多く、特に文字制限を設けて内容を問う設問が毎年必ず出題されています。また作文問題(55字~200字以内)も連続して出題されています。来年も文字数の多い(200字程度)作文が出題されることが予想されるので、日頃から新聞などに目を通し、読解力と知識を蓄えておく必要があります。また、コラムや記事を字数制限を設けてまとめる練習をすれば、作文や記述問題で高得点を狙えるようになります。論理的文章、文学的文章ともに問題の難易度はやや高く、先入観を持って文章を読むと正しい答えを導き出せなくなります。教科書の文章からそのまま出題されるわけではないので、教科書以外の様々な文章を読んでおくとよいでしょう。古文の配点は20%程度で、文章の半分くらいは注釈があり、読みやすくなっています。歴史的かなづかいや古語の意味などを理解しておく必要があります。
来年はここが狙われる
Coming Soon!!
理科
過去の理科の平均点のデータ
傾向と対策
これまで大問は3つで出題されてきましたが、今年は物理・化学・生物・地学のそれぞれの分野から大問1つずつの出題に変わりました。近年は一問一答形式の問題の出題が減り、実験観察や資料を元にして考えさせる問題の出題が増えてきています。そのため、選択式で答える問題が少なくなってきており、記述式やグラフや作図などの問題が増えてきています。単純な暗記ではなく、他の事柄との関係性を考えながら覚えていく必要があるでしょう。物理は回路図や力学の作図の練習をしておきましょう。化学からは化学反応式がよく出題されるのでしっかり覚えておきましょう。生物では実験観察からの出題が多いので、中学校のうちにやった実験の内容をよく確認しておきましょう。地学は天体・気象などで計算が必要な問題が出題されることが多くなっています。
来年はここが狙われる
化学では、電離による化学反応、酸・アルカリの中和の問題、状態変化の問題。物理では、電流もしくは電磁誘導に関する問題、物体の運動に関する問題、音に関する問題。生物では脊椎動物の分類、動物の進化、遺伝に関する問題、光合成に関する問題。地学では地震・地層に関する問題、飽和水蒸気量に関する問題、月や星の動きに関する問題が出題される可能性が高くなっています。これらの単元をしっかり復習しておきましょう。
社会
過去の社会の平均点のデータ
傾向と対策
地理・歴史・公民の各分野から大問1つずつ、最後に各分野が混ざった総合問題が出題されます。他の教科と同じく、短文での記述式の問題が増えてきています。以前は30%程度だった40字~50字の記述の問題が、今年は50%以上になっていました。文章を簡潔にまとめる技術が必要となります。地理分野では、1つの年度内で日本地理、世界地理ともに出題されますが、地図を扱う問題は年度ごとに日本地図→世界地図→日本地図→世界地図と交互に出題されています。グラフ・表などからの出題が多く、正しく読み取る力を身に付けておく必要があります。歴史分野では日本史、世界史と独立して考えるのではなく、世界と日本の関わりにも注目しておく必要があります。年代に偏りはなく、幅広く出題されます。写真から時代を判断し、その時代のことについて答える問題も頻繁に出題されています。公民分野では政治や国際情勢からの出題が多くなっています。日頃から新聞を読み時事的な知識も蓄えておきましょう。各分野が混ざった総合問題は、各年度ごとにテーマに沿って様々な角度から出題されますが、問題の題意をしっかり読み取れば答えられる問題が多いので、解けないときも慌てずに、くり返し問題文を読むようにしましょう。具体的には、今年は、為替の変動と海外からの観光客数の関係について会話文の穴埋め問題が出題され、昨年は、環境に関する問題で、離れた2つの都市の共通点について答える問題が出題されていました。
来年はここが狙われる
Coming Soon!!